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保健所犬の飼い主になる前に知っておきたいこと 著者:片野 ゆか  評価:★★★★★

 

保健所犬の飼い主になる前に知っておきたいこと

保健所犬の飼い主になる前に知っておきたいこと

 

 「うちのコになってくれてありがとう」。行き場をなくした犬を引き取るプロセスを詳しく紹介する、“今どきの犬との出会い方"案内。

 

 【この本の紹介】

 

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 これまで「ペット流通の闇」や「殺処分ゼロの理由」といった、ペット流通において捨て犬・猫が増える理由、そして捨てペット0に取り組む団体を扱った本を紹介してきました。

 この本はその中で「保健所で犬を引き取ること」に重点を置いた本となります。著者は実際に保健所から犬を引き取り飼っていた経験のある方であり、古くからペット保護を取材している方になります。そのため「保護施設から犬を引き取って飼う」ことをメインとしているため、犬の飼い方指南書とはまた違います。

 大まかに各章は以下のようになっています。

1章:保護犬を引き取る様々な方法

ここでは動物愛護センターから民間団体、また一時預かり体験制度などよく知られているものからあまり知られていない保護・譲渡について触れられていました。

2章:犬を飼うのに必要となること

なぜ捨て犬は増え続けるのか。そして実際に犬を飼うとしてどれほどの費用が一生にかかるのかが説明されています。ちなみにここで紹介された金額は新車が数台買えます

3章:引き取る犬の選び方

子ども犬でなく成犬を引き取るメリット。そして犬種で選ぶことのメリット・デメリット。そして実際に犬との対面をする際に気をつけること。またどのような点を見て選ぶべきかが説明されています。

4章:飼い主の資格

譲渡する際の飼い主として許可される様々な条件。そしてなぜ愛護センターや保護団体があれだけ厳しい条件を課すのか。そこには「また捨てられたら意味がないから」というものだけでない闇がかかれています。

5章:動物愛護の歴史

これまで動物愛護というものがどのような歴史を歩んできたか。そして昨今はどのように変化しているのか

6章:愛犬の守り方

犬が行方不明になったときの探し方。また予防方法や出来るだけすぐに発見してもらえるようなアイテム。そして災害時にペットをどうするべきか

7章:著者の引き取り実体験

実際に保護犬を引き取った著者がどのようなことに悩み、そのときどのように解決したかの実体験が書かれています。

 

  ちなみに「ペット流通の闇」はこの本でもペット業界の実態を知るための本として推薦されています。なので先に上の本を読んでからこちらを読んだほうがすんなり読み進められます。

 

【書籍としての評価】

 ページ数にして200ページ足らず。それほど難しい言葉も使っていないため、「犬を飼いたい!」というお子さんに最初に読ませて現実を教え込むか、読書感想文にもお勧めではないでしょうか。

 

【総評】

 

 保健所で犬を引き取るということについて詳細に触れた本であるため、最近の志村動物園での保護犬特集や他のもので「保護犬を引き取って飼いたい!」という方はまずこの本を取ってください。そうすればなぜ譲渡においてあれだけ厳しい条件をかすのかや、行政などが様々な講習などをするのかがわかり、実際に引き取るときにすんなり受け入れられると思います。そして何より、犬を飼うことがどれだけのお金がかかり、どれだけのことをしなければならないのかを飼う前に知ってください。