ノンフィクションと評論書籍の感想を述べる

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科学捜査ケースファイル  著者:ヴァル・マクダーミド 評価:★★★☆☆

 

科学捜査ケースファイル―難事件はいかにして解決されたか

科学捜査ケースファイル―難事件はいかにして解決されたか

 

 科学捜査というのはそれ自体が心の踊る仕事であり、それを職にしている人々は、
率直に言って、とびきり素晴らしい人たちなのだ。
(本文より)

200年におよぶ歴史をもつ科学捜査。
犯罪解決に役立てられ、ドラマや小説の題材としてたびたび取り上げられ、
ある意味では私たちにもなじみ深いものでもある。
しかし、DNA鑑定、指紋、毒物学、プロファイリングなどについて、どんなことを知っているだろうか。
英国のベストセラー作家、ヴァル・マクダーミドは、科学捜査の現場を歩き、
第一線で活躍するエキスパートへのインタビューをとおして、
性犯罪、放火、強盗、暴行などの事件解決に科学捜査がどのように役立てられているかを、
その発展の歴史とともに浮き彫りにする。
犯行現場から法廷へと続く、科学捜査をめぐる旅。
【2016年アンソニー賞 批評/ノンフィクション賞 受賞】

 

 

【この本の紹介】

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1章:現在の警察捜査における科学捜査の立ち居地

2章:火災現場における科学捜査の役割

以降、昆虫学・病理学・毒物学・指紋・血痕・DNA・人類学・復顔・デジタルフォレンジック・法心理学・法廷 といったものを各章ごとに各科学捜査の始まり、発展の歴史。そして大きな転機となった事件や人物を説明した本となります。科学捜査の各分野がどのような起源で生まれ、発展していったかを知りたい方にお勧めとなります。

 

【科学捜査を賛美した本ではない】

 

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 このような本となると、扱う内容を賛美した、いい面しか描かないことが多いですがこの本は各科学捜査が貢献した事件でなく、それら科学捜査が事件を混乱させてしまった事例や問題点なども扱っており、第三者視点で描かれた客観的な作品です。

 

【扱われている事件は100年~50年前の事件が多い】

 

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 科学捜査の発展のきっかけとなった事件が具体例として出るため、多くの事件が100~50年前のものが多く、事例を見てもピンとこないものが多いと思います。自分が知ってたのは切り裂きジャック事件くらいでした。中には10年前くらいの事件もありますが、それでも全国的な事件がなく海外で起きた事件しかないため、なかなか想像しにくいと思います。

 

 

 【とにかく情報量が多い、裏をかえせば読むのに体力がいる本】

 上記にも記したように各科学捜査ごとの発展や事件などが描かれているため、多くの登場人物や地名が次々に登場します。そのため次のページをめくると全く異なる人物の人生が突然書かれてたり、別の時代・世界の事件に突然触れられたりするため、図を描きながら読めないと混乱すると思います。また図式や表も少ないため非常に文章が詰め込まれており、文章を読むのが得意な人でないと体力を使うと思います。