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非行少年の加害と被害―非行心理臨床の現場から 著者:藤岡淳子 評価:★★☆☆☆

 

非行少年の加害と被害―非行心理臨床の現場から

非行少年の加害と被害―非行心理臨床の現場から

 

 

 

非行を対人関係における暴力という枠組みでとらえ、非行臨床の現場における実践と、米国における新たな非行理論による理解とを武器に、今、非行少年に社会としてどう働きかけるかを模索した書。

 

【この本の紹介】

 この本は少年犯罪・少年院に携わった著者が薬物・性犯罪・売春、暴行・殺人などの各ジャンルごとの少年犯罪を実際に関わった少年少女を実例に出し、そこから各内容を分析していくといったものになります。

 では大まかな感想についてですが「専門書としては役に立つが、楽しむための書物としては全くつまらない」ということです。上記にも記したようにこの本は実際に関わった実例を元に分析が行われます。また実例も一つだけでなく複数示されるため、分析が一方向に偏らないものになっています。実例が一つだけだとどうしても信憑性に欠ける部分が出てきてしまうのですが、その点は非常に優秀です。

 そして最終章では少年が非行に進む原因を生物学・精神学・社会学の各視点から分析され、その過程では他の研究者の研究も引用されているので、この本を元に他の研究内容を詳しく調べ、この本から派生させることも出来ます。最後には現在の非行少年に対する社会的措置と対処の効果の是非と改善点が挙げられます。

 まとめとしては、この分野を学びたい・研究しており詳しい文書・研究実績を把握したいという人とっては優秀な専門書です。でも読書として読むには内容が堅いですね