読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

本と映画の感想と雑記の記録

できるだけネタバレなしで本や映画の感想と評価をしていきます。あとおまけで雑記を・・・

ジャンル:恋愛・性・ 感情教育 評価:★★★☆☆

 
感情教育 (講談社文庫)

感情教育 (講談社文庫)

 

 前世から契りあった恋人はあなたですか?今度こそ永遠に契りあうために、あなたはそこで待っていてくれたのですか?那智と理緒。傷つくことにすら無器用な二人が出会ったとき、魂がふるえ、存在の根源をゆさぶる至高の恋が燃えあがる。同性同士の愛の極北を描く、山本周五郎賞受賞作家による傑作長篇。

 

 

 前回記事のナチュラルウーマンに続く同性愛を扱った小説。といってもナチュラルウーマンとは大分方向性が違います。

 基本的に同性愛の方向性としては「同性であることに魅力を感じる」と「好きななった相手が同性であった」という二つとなり、この感情教育は後者になります。そのため異性との恋愛や性行為も普通にあります。同性愛の描写自体は全体の3分の1くらいです。ナチュラルウーマンは全部同性愛でした・・・

 好きになった相手で同性であった、ということからわかるとおり、主人公も同性を好きになってしまったことや、世間の軋轢に終始葛藤します。また登場人物も嫌なところが目に付く人間が多いため、物語全体が終始陰鬱な雰囲気で進みます。激しい起承転結もないため、ドロドロとした粘液のようなストーリーテンポです。

 登場人物は正直好感が持てる人間が全然おりません。全くいないということはありませんが、9割は不幸になっても全く心が痛まないレベルのやつばっかりなので、すっきりした快活な人間関係を観たい人にはおすすめできません。

 正直なところ、同性愛がテーマというよりかは、赤の他人である自分と、それ以外の血の繋がった家族との温度差がメインだと思います。快活で明るい同性愛の本ってないのだろうか