ノンフィクションと評論書籍の感想を述べる

ノンフィクション・評論本に絞り実際に読んだ感想を述べていく

女子高生の裏社会 「関係性の貧困」に生きる少女たち 著者:仁藤夢乃 評価:★☆☆☆☆

うちの子には関係ない」
「うちの孫がそんなことをするはずがない」
「うちの生徒は大丈夫」
「うちの地域は安全だ」
――そう思っている大人にこそ、読んでほしい。


◎ 本書概要

児童買春や犯罪の温床になるような仕事に就く少女について、
「特別な事情を抱えた子どもが働いている」とイメージする人は少なくないだろう。
しかし、今、家庭や学校に何らかの問題を抱えているわけでなく、
家族との仲も学校での成績もよく、将来の夢もあって受験を控えているような
「普通の」女子高生が、「JK リフレ」や「JK お散歩」の現場に入り込んできている。
「JK産業」で働く少女たちの身に何が起きているのか――。
子どもたちを取り巻く危険が大人の目に触れにくい時代、
私たちは何を考え、どう行動すべきか。
取材した少女たちの本音から、解決策を探る。


◎ 目 次

はじめに
【第1章】レナ・17歳――「JKお散歩」の日常
【第2章】サヤ・18歳――「JKリフレ」で働く理由
【第3章】リエ・16歳――売春に行き着くまで
【第4章】カオリ・18歳――社会に慣れるためのリハビリ
【第5章】アヤ・16歳――家庭と学校に居場所を失う
【第6章】表社会化する裏社会
【第7章】少女たちのその後
おわりに
【アンケート・インタビュー調査結果】

 

 「JK散歩」「JKリフレ」といわれるJKビジネスの世界で生きている女子高生たちに対し、なぜその世界に関わるようになっていったのか、そして今の自分にたいしどう思っているのかを取材していく形式となっています。

 【まさかの主観だらけの感想文】

 まずこの本を参考本や解説本として読もうとするのは辞めたほうがよいです。この本は第3者で描かれていますが、中立的に書かれてはおらず、非常に女子高生に肩入れした形で書かれています。そのため偏見も入っており結論ありきで書かれている部分も多く、論文というよりは感想文といった感じになっています。「風俗で働く女性は全員被害者!風俗に関わる男は全員悪!利用する男もクズ!」というのがひしひしと伝わってきます。

 【6章以降はいらない】

 また6章以降に関しても専門的な解説や統計もありません。アンケートも30人程度からしかとられていないものであるため、あまり参考にもなりません。最低でも1,000人規模でとってくれよ・・・

 「こんな世界で働くしかない女子高生かわいそう!だから皆で何とかしなければなりません!」で終わってます。いや、こっちが知りたいのはそこから先の具体的解決手段であったり、このJKビジネスがなぜ今になっても無くならないのか、それを構成する社会的要因や行政・民間の役割や動きを知りたかったのに、読まされたのは主観だらけの感想文・・・うん、それなら1~5章だけのルポタージュ本として出したほうがよかったと思います。