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本と映画の感想と雑記の記録

できるだけネタバレなしで本や映画の感想と評価をしていきます。あとおまけで雑記を・・・

ジャンル:ミステリー・ライトノベル 特等添乗員αの難事件Ⅰ  評価:★★★★☆

ライトノベル ミステリー・サスペンス ★★★★☆ 小説

 

掟破りの推理法で真相を解明する水平思考──ラテラル・シンキングに天性の才を発揮する浅倉絢奈、22歳。新人ツアーコンダクターとして国内外を飛びまわる彼女は、旅先で発生するトラブルから難事件まで、予想もつかない手段で瞬時に解決する。中卒だった彼女は如何にして閃きの小悪魔と化したのか? 鑑定家の凜田莉子、『週刊角川』の小笠原らとともに挑む知の冒険、ここに開幕。人の死なないミステリ最高峰、αシリーズ第1弾!

 

 人が死なないミステリーシリーズ。「万能鑑定士Q」のスピンオフ作品。確かにQの主要人物が登場しますが、そちらが未見でも問題なく読むことが出来ます。Qの登場人物の最低限の知識として「偽物を見抜く天才的な才能を持っている」ということが把握できていれば問題ありません。

 この特等添乗員の主人公浅倉は何をしてもどんくさく家族からも見放された女性ですが、とあるきっかけから「ラテラル・シンキング」の才能を見出されます。

 

ラテラルシンキングとは、前提条件や論理的な道筋を無視して結論を導き出す思考法です。常識とは全く異なる角度から物事を見て解決法を導き出す考え方のことを「ラテラルシンキング」すなわち水平思考と呼びます。

13個のオレンジを3人で分けるにはどうすればいいか?という例題があったときに、あなたならどう答えますか?よくある答えとしては、「最後の一つを3等分する」「はかりを使って同じ重量に分ける」といったものが挙げられます。

この点、ラテラルシンキングを使った回答は「ジュースにして配る」というもの。思いつきましたか?

ラテラルシンキングとはどんな思考法?ロジカルシンキングとの違いは?鍛え方のコツ4選|WELQ [ウェルク]

  つまるところ、「先入観・常識一切関係なく全く異なる方法で課題を解決する能力」です。主人公浅倉もこのラテラルシンキングを用いて謎を解決していきます。

 それにしても、「登場人物は作者以上に頭のいいキャラクターにはならない」という話がありますが、ならばこの発想を用いる浅倉を作り上げた作者の松岡さんの頭の中ってどうなってるんでしょう・・・・

 ミステリー作品となると、なかなか難解な文章になりがちですが、そこは多くのミステリーシリーズ作品を書いた松岡さん。読みやすい文章に事前知識なしでも問題がないよう、きちんと説明も入れられており、説明が入りつつも読むリズムが途切れないのはさすがです。

 初心者ミステリー作品として安心してお勧めできる作品です。殺人シーンがないのでグロテスクが苦手な人にも手にとってもらえるのも好印象です。