ノンフィクションと評論書籍の感想を述べる

ノンフィクション・評論本に絞り実際に読んだ感想を述べていく

ジャンル:教育・子育て・ノンフィクション  追いつめる親 「あなたのため」は呪いの言葉   評価:★★★★★

人間関係がうまくいかない、生きている実感がわかない、怒りがコントロールできない…そんな、満たされない感覚が常にあるのだとしたら、もしかしたらあなたも、被害者であり加害者なのかもしれない―「あなたのため」という親から子への依存の闇を照らす「親子救済」の書。

 

 【この本の評価】

 この本はスパルタ・詰め込み教育や虐待を取り扱った本となります。最初の章で実際に親からのいきすぎたスパルタ教育や教育虐待を受けた子どもたちがどうなってしまったかを紹介し、その後の章では親が陥りやすい教育方法や手段についてなぜそうなってしまうのか、またそれを防ぐ・対処するにはどうするべきなのかを解説しています。

 具体例を挙げますと「あなたのためだから」と勉強を強要する。子どもはあなたのためと言われてしまうと逃げ場が無くなってしまい追い詰められてしまう。親はいつの間にか自分の理想を子どもに投影してしまっており、親と子どもは別人であるということ。

 またテレビや本で「こうして私は東大に合格できました!」という成功談と方法を知ると、すぐにそれを子どもにも取り入れてしまう。だが忘れないで欲しいのは、そのように紹介される方法は「東大に合格した人は皆この方法を使っていた」ではなく「その方法を使って合格した人のみ紹介した」のです。つまりその方法でも落第した人はおり、その方法が正解ということはありません。教育に成功はない、親は自分が無力であることを自覚しなければならないということは作中でも語られています。

 この本を読んで多くの親や子どもは「あ、自分子どもこんなこと言ってしまった覚えがある・・」「あー自分よく親からこんなことネチネチ言われてたわ」と感じるでしょう。私もそう感じた一人です。親にとって「おまえのため」は最高の切り札なのです。この言葉を子どもにいえば暴力も虐待も犯罪すらも親の中で正当化されてしまいます。 

 ・・・とまあ、こんな個人的な思いを書いてしまうくらいにこの本には強いメッセージが込められてします。

 残念ながらこの本の内容は極論ではありません。どこの家庭にも起こりえてしまう事態なのです。子育てをしている親。これから結婚し子を持とうとする夫婦。こんな親に晒されている子どもたち。絶対にこの本を読んでください

 そして読んだ上で「こんなのありえないわーww」と感じたのなら、それは相当幸せな家庭に生まれたか、もうすでに手遅れとなっているかのどちらかです。後者がないことを祈りつつ、この感想を締めさせていただきます。