読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

本と映画の感想と雑記の記録

できるだけネタバレなしで本や映画の感想と評価をしていきます。あとおまけで雑記を・・・

ジャンル:ミステリー・小説・社会派  震える牛 著者:相場 英雄  評価:★★★★☆

★★★★☆ ミステリー・サスペンス 社会問題 小説

 

震える牛

震える牛

 

 


 

 震える牛の内容紹介 amazonより

 警視庁捜査一課継続捜査班に勤務する田川信一は、発生から二年が経ち未解決となっている「中野駅前 居酒屋強盗殺人事件」の捜査を命じられる。
 初動捜査では、その手口から犯人を「金目当ての不良外国人」に絞り込んでいた。 田川は事件現場周辺の目撃証言を徹底的に洗い直し、犯人が逃走する際ベンツに乗車したことを掴む。ベンツに乗れるような人間が、金ほしさにチェーンの居酒 屋を襲うだろうか。居酒屋で偶然同時に殺害されたかに見える二人の被害者、仙台在住の獣医師と東京・大久保在住の産廃業者。
田川は二人の繋がりを探るうち大手ショッピングセンターの地方進出、それに伴う地元商店街の苦境など、日本の構造変化と食の安全が事件に大きく関連していることに気付く。

 

 

 この本では全国チェーン展開の格安スーパーの闇と、それによる地域の疲弊を描いた社会派小説です。 また異常な低価格で売られる格安惣菜の闇も作中では描かれており「ああ、そういえばあそこのチェーンファミレスめちゃくちゃ安いよなあ・・・」と不安に駆られます。
 
  社会派小説を楽しむ条件の一つとして「この作品の中で問題になってることって、現実でも起こりうることなんじゃ・・・?」と思えるかどうかにあり、この作品はまさにその点を突いた作品といえます。つまるところ、身近に起こりうる問題として認識できるかどうかにあります。
 近年でもマクドナルドの中国産ナゲット問題が取りだたされていましたから、身近な問題として感じることができるのはないでしょうか。
 また地域疲弊についても、イオンやドンキホーテなどの全国チェーンの台頭、それによる地域商店街のシャッター化が進んでおり、身近な問題の一つです。
 医療系や金融系の社会派はどうしても要される専門知識が増えるため、初めてではとっつきにくいジャンルですが、この本は食品問題と地域疲弊がメインであり、あまり知識が必要とされない点も読みやすい点です(マージンや利益率などの用語は出てきますが、ちゃんと説明されています。)

 
 ミステリーとしてもそこまで難解な図式にはならないため、比較的ミステリー初心者でも読みやすい作品だと思います。 

 

カテゴリー別評価

【社会派要素】地方経済の疲弊 食品問題 

【読みやすさ】身近な問題で専門知識も少なくとっつきやすい

【ホラー要素】 幽霊などはでませんが、身近にあるうる恐怖としてホラーでもあ           ります

【文章の独特さ】  独特の言い回しなどもなく、わかりやすい文章です

【ミステリー要素】難解なトリックはありません。むしろ犯人の動機を探っていくのが         メインとなります

【後味のよさ】読んだ後不安になります。食品問題という身近なものである以上しかたないかもしれませんが、知らなければよかったとも思えるかもしれません

 

 

連続ドラマW 震える牛 [DVD]

連続ドラマW 震える牛 [DVD]