読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

本と映画の感想と雑記の記録

できるだけネタバレなしで本や映画の感想と評価をしていきます。あとおまけで雑記を・・・

ジャンル:本・小説・教育、子育て 朝が来る 辻村深月 評価:★★☆☆☆

 子どもを、返してほしいんです」親子三人で穏やかに暮らす栗原家に、ある朝かかってきた一本の電話。電話口の女が口にした「片倉ひかり」は、だが、確かに息子の産みの母の名だった…。子を産めなかった者、子を手放さなければならなかった者、両者の葛藤と人生を丹念に描いた、感動長篇。

 

 【この本の紹介】

 今回は里子を中心とした家族愛に関する小説。この本のあらすじを見たとき自分は「里子を得た親が息子として愛し育てるけど、そんな矢先に生みの親が現れ、里親が子を生みの親に返してあげることが幸せか、でも愛する我が子を手放したくない葛藤に苦悩する話」と考えていました。

 というよりこのあらすじ見たら大抵の人がそんな風に考えるのではないでしょうか。

 そして読んだ感想ですが・・・

f:id:okimono:20170420193520j:plain

 いや、ほんとこれでした。上記のような話では全くありません。

 では具体的にどのような話かというと、里子として迎え入れられた主人公の息子がどのような経緯で生まれたのか、そしてその生みの親がどのような人生を歩み、その後どうなったかというものでした。

 全体のテーマとしては「親が子を愛するのに血のつながりは要素の一つでしかない」といったところでしょうか。生みの親にあたるキャラの救われなさと周りのクソっぷりがすさまじいです。本人にも結構原因はありますが・・・

 そのため感動長編なんて書かれてますが、感動なんてかけらもなかったぞ。ただただ後半のいたたまれない展開を気分を暗くしながら読むという展開でした。あらすじ詐欺じゃねーか!!

 そんなわけで評価は★★です。最後のオチもうーん・・・といった感じで、救いがあるようにみえるけど、何も解決してないし、その選択は不幸な人間が増えるだけのように感じられるものでした。

ジャンル:コメディ・歴史/時代劇・映画 超高速!参勤交代リターンズ 評価:★☆☆☆☆

 

超高速! 参勤交代リターンズ [DVD]

超高速! 参勤交代リターンズ [DVD]

 

 

 江戸時代、老中・松平信祝の差し金により幕府から突然参勤交代を命じられた磐城国(現在の福島県いわき市)の湯長谷藩。金も人手も時間も無い中、知恵と工夫でなんとか江戸への参勤を果たすが、故郷へ帰る「交代」までが「参勤交代」。藩主の内藤政醇率いる一行は、湯長谷を目指し江戸を出発する。
あとは帰るだけ、と思ったのも束の間、その道中、湯長谷で一揆が起きたことを耳にする。
政醇たちに打ち負かされた信祝が、さらに大きな権力と最強の刺客を手に入れ、湯長谷藩を壊滅させようと逆襲を始めたのだった。
一揆を収めるためには、2日以内に藩に帰らなくてはならず、さらに「交代」には大名行列も必要になる。
彼らは行きの倍の速さで走り、宿役人の目を晦ましながら、命からがら湯長谷に辿り着くが、すでに城は乗っ取られ、田畑は踏み荒らされた後だった――。城を取り巻くおびただしい数の幕府軍、対する湯長谷藩はたったの7人。
ふたたび絶対絶命に陥った湯長谷藩。果たして彼らは城を取り戻し、民を守ることができるのか――? 


『超高速!参勤交代 リターンズ』予告

 【映画の紹介】※前作「超高速!参勤交代」のネタバレを含みます

 前作「超高速!参勤交代」直後のお話となります。自分前作は結構お気に入りの作品でした。コメディながら殺陣やシリアスにもちゃんと力が入れてあり、なかなか楽しめる作品になってました。なので今回も期待してみてみたのですが・・・・

 

 え?どうしたの?予算減らされたの?しゃれにならんくらいつまらんぞ

f:id:okimono:20170405231234j:plain

 まず殺陣の迫力がないです。全体的に動きがもっさりしててのろいんですよ。おまけに出血も少ないから画面に迫力が出ない。そして敵も見掛け倒しで大して強くない。だから緊張感が出ない

 さらにストーリー。いまいちシリアスのコメディの切り替えが出来ていないせいか、どっちつかずな空気になっており、いまいち感情移入ができません。悲しい雰囲気なのに唐突にギャグぶちこむのやめてくれませんかね・・・

 後半になると無理やりの展開がさらに無理やりになってきます。展開のネタバレになるので詳しくはいえませんが「は?」「え?そんなことで辞めるの?」ってなると思います。展開についていけずポカーンです・・・

f:id:okimono:20170405231241j:plain

 またこの作品の売りの一つは「どのようにして豪華な参勤交代に見せるか」という知恵の出しどころですが、内容が前作の二番煎じな上に無理やりすぎる・・・

f:id:okimono:20170405231248j:plain

 そして一番の疑問。なんで信祝当たり前のように許されてるの?いや、甥だから許される程度のことじゃねーぞこいつがやってること。後監視つけろよ、どう考えても改心するタイプじゃねーだろそいつ。切腹からの介錯レベルのことしてんだぞ。

 

 前作好きだっただけにがっかりな作品になりました。でもアマゾンレビュー高いんだよね・・・どういうこっちゃ

ジャンル:社会問題・評論・教育・子育て 非行少年の加害と被害―非行心理臨床の現場から 評価:★★☆☆☆

 

非行少年の加害と被害―非行心理臨床の現場から

非行少年の加害と被害―非行心理臨床の現場から

 

 

 

非行を対人関係における暴力という枠組みでとらえ、非行臨床の現場における実践と、米国における新たな非行理論による理解とを武器に、今、非行少年に社会としてどう働きかけるかを模索した書。

 

【この本の紹介】

 この本は少年犯罪・少年院に携わった著者が薬物・性犯罪・売春、暴行・殺人などの各ジャンルごとの少年犯罪を実際に関わった少年少女を実例に出し、そこから各内容を分析していくといったものになります。

 では大まかな感想についてですが「専門書としては役に立つが、楽しむための書物としては全くつまらない」ということです。上記にも記したようにこの本は実際に関わった実例を元に分析が行われます。また実例も一つだけでなく複数示されるため、分析が一方向に偏らないものになっています。実例が一つだけだとどうしても信憑性に欠ける部分が出てきてしまうのですが、その点は非常に優秀です。

 そして最終章では少年が非行に進む原因を生物学・精神学・社会学の各視点から分析され、その過程では他の研究者の研究も引用されているので、この本を元に他の研究内容を詳しく調べ、この本から派生させることも出来ます。最後には現在の非行少年に対する社会的措置と対処の効果の是非と改善点が挙げられます。

 まとめとしては、この分野を学びたい・研究しており詳しい文書・研究実績を把握したいという人とっては優秀な専門書です。でも読書として読むには内容が堅いですね

2016-2017年版図解わかる 生命保険  ジャンル:本・生活・実用・解説本・お金  評価:★★★☆☆

 平成28年5月現在の制度・法律に対応。定期・終身・養老の3大保険の特徴としくみをはじめ、医療保険など気になる保険や各種の共済保険など、最新のデータに基づきグラフや図などを使ってわかりやすく解説。「保険見直し時代」のポイントをアドバイス。 ・あなたとあなたの家族に必要な保険は何かがわかるチェックシートつき。 ・保険を見直すポイントをモデルケースで解説。 ・保険を解約するときに注意しなければならない落とし穴を紹介。 ・いま出ている保険のメリットとデメリット、どこをチェックしたらいいのか?

 

【この本の紹介】

 実用性に富んだ本を読みたいと思い、生活していくうえで必要不可欠となる「生命保険」を取り扱ったこの本を手に取りました。この本では明治安田生命・国民共済などの「個人向け保険」を解説した本です。

 皆さんの中には親に薦められて契約した、また会社にやってきた営業員に言われるままに契約した、という人もいるかもしれませんが、保険料はなかなかの出費になります。そのため保険に対する知識を習得し、できるだけコスパのよい契約にしたいと思う方も多いと思います。

 この本は定期保険、終身保険など種類別のメリットやどのような層におすすめされるかやJA共済、全労済などの特殊な部類に入る保険の特徴。そして実際に保険に関する手続きをする際の注意点など、保険にかんする専門書のような書籍になります。そのため教科書を読んでいるような気持ちになるので、読んでいておもしろいというものではありません。ただ必要知識の習得として読んでいるといった感じです。

 ひとまずこの本に目を通しておけば保険契約の際の最低限の知識は身につくと思います。そこからは保険の比較サイトなどで選んでいくといったところでしょう

肩をもまれて気持ちよく感じるようになっていて、歳を感じた話

 昔は肩をもまれても「あーこしょぐったい・・・」という思いが大半でした。肩もまれて気持ちいいってどんな感覚なんだ?と一部層からタコ殴りにされそうな感想を抱いていました。

 そんな私ですが、ついこの前肩をもまれたとき「あーきもちええ・・・」と感じていました。そりゃデスクワーク多いけどさ・・・とうとう肩をもまれて気持ちよく感じるようになってしまったことにショックを受けていました。

 

 マッサージいってみようかな・・・でもヘッドスパも興味がある。どっちがいいんだろ

500万円で家を建てる!    評価:★★★☆☆ ジャンル:生活・実用 解説本

 

家をあきらめない、住宅ローンで悩まない!
お金に縛られないコンパクトな生活設計を人気の建築家が指南!

自ら500万円の予算で家を建て、「大改造!!劇的ビフォアアフター」(ABC系列)でも注目を浴びた著者が、実体験とさまざまな施工主とのやりとりで学んだケースをもとに、「500万円住宅」の作り方、設計士の選び方を提案。
家は欲しいけれど金銭的に厳しい人、これまでのライフスタイルをシンプルに変えたい人、セカンドハウスに憧れる人は必読!
東日本大震災で家を失った方へのエールも込めた、お得でやさしい実用エッセイ。

 

【そもそも500万で家って建つの?】

f:id:okimono:20170212141252j:plain

 人生一度は自分の家を持ちたいと思うのは、誰しもの願いだと思います。賃貸だと騒音・タバコの煙、また設備や広さ面など自分の希望を妥協しないといけない場面があり、何より賃貸はローンと違いいくら払っても減っていくものではありません。そのため転勤族ならばいいけども、転勤がないような職場なら賃貸は長期的に見てマイナスだったりします。

 しかし新築となると2~3000万もかかるため家庭持ちはともかく、独身だとハードルが高い・・・そんな人に向けたのが今回の本。低価格で家を建てよう!という今背プトの本になります。

 

 ただ最初に言っておきますが・・・500万じゃ家は建ちません

著者は建築デザイナーを職業としており、新築の設計デザインを自分でやっているためそこの費用が浮いています。そもそも500万で家を建てるには材料を厳選したり、設計段階で色々といじる必要があるため、通常よりもデザイン料があがると思います。また50万の利益で引き受けてくれる工務店が運よく見つかったり、バルコニーやユニットバスなどの設備追加で800万近くに膨れているため、これは建築費+材料費=500万と考えておいてください。

f:id:okimono:20170212133801j:plain

 でもこの本が出版された2012年に比べ独身世帯の増加や高齢者夫婦の住まい用という需要が高まってか、企業でも500~1000万住宅を打ち出しているところもあるようです。でも本内の家は二階建て物件のため、やはり建築関係の職業についてないと2階建て500万は厳しそうです。

 

 【この本の紹介】

 それではこの本は何に使えばいいの?ということですが、500万は無理でも1000万なら可能な範囲であるため、新築で家を建てるさい、どの部分なら安くすることができるのか、壁・床材は何を使うべきなのか、また家を建てる際のお得な土地の探し方など、家を建てる上でコストを抑える方法を学ぶことができます。

f:id:okimono:20170212141710j:plain

 具体例を一つあげると「窓」です。作中で解説されていますが、アルミサッシの窓は小さくても2万ほど、ベランダで使われる下記のようなはきだし窓だと6万円もかかるそうです。

f:id:okimono:20170212141741j:plain

そのため低価格住宅はどれだけ窓を減らすか、もしくは大きな窓でも開閉できないはめ殺し窓なら低価格で導入できると解説されています。

 

 このように、家を建てるなら目を通しておくと安く出来るかもしれない、という本になります。

七つの会議の紹介とネタバレ感想を語る  評価:★★★★☆

トップセールスマンだったエリート課長・坂戸を“パワハラ”で社内委員会に訴えたのは、歳上の万年係長・八角だった―。いったい、坂戸と八角の間に何があったのか?パワハラ委員会での裁定、そして役員会が下した不可解な人事。急転する事態収束のため、役員会が指名したのは、万年二番手に甘んじてきた男、原島であった。どこにでもありそうな中堅メーカー・東京建電とその取引先を舞台に繰り広げられる生きるための戦い。だが、そこには誰も知らない秘密があった。筋書きのない会議がいま、始まる―。“働くこと”の意味に迫る、クライム・ノベル。

 

【この本の紹介】

f:id:okimono:20170204215735j:plain

 この本の作者の池井戸さんといえば「ルーズヴェルトゲーム」「空飛ぶタイヤ」「下町ロケット」でおなじみの方であり、今回も企業のゴタゴタを扱った社会派作品です。

 

 ただ今回は中小企業の中でのゴタゴタであるため、大規模なスケールでもありませんし、難しい専門用語が出てくるわけでもありません。単巻完結であるため、この作者がどのような作品を書いているかを知るための導入の一冊としてお勧めします。上下作品が結構多い方なので。

 具体的にどのようなゴタゴタなのかはネタバレになるため語れませんが、社会派作品で有名な作者であるため、飛びぬけた話というわけでなく、大小あれど企業で働く人であれば、そんな瞬間があったのではないかという内容です。

 

 タイトルのとおり、この作品はメインとなる東京建電に関わる7人の視点からある一つの出来事を紐解いていく形式になります。複数視点作品の特徴というのは、主役一人の作品の場合、その主役の心象で他の人物が描かれますが、複数視点の場合は各個人の心理や事情が詳細に描かれるため、誰が正義で正しいか、何より誰がひどい目にあってもきついというものがあります。複数視点は見る人間の視点によって皆主役になるし、悪役にもなるのです。

 そのためすべての肩入れできるキャラというのがありません。受け入れられる部分もあるし、駄目な部分もある。そんなリアルで人間臭い人たちが描かれた作品です。

 

【胃がきりきりしてくる内容】

 作内では各セクターの管理職の人間の見下しあい、責任の押し付け合い、そしてかつて子供の頃に夢見た理想との差異、家庭でも必要とされないといった、胃がきりきりするような内容だらけとなっています。

 読んでいて決して明るい気持ちになれるものでもないし、スカッとするものでもありません。でもどんな職種・業種であれ会社の一部として働く立場のものとして、気持ちがわかってしまう作品だと思います。

 一つの物語として見るのでなく、今サラリーマンとして働いている自分を振り返る意味でも読むべき本だと思います。ほんと胃がキリキリしました・・・

 きっとこの作品は学生と会社員では登場人物に感じるものが全く異なるものになるでしょう。ただできるならば、そんな学生たちには登場人物の心情が理解できないまま立派になってほしいものです

 

 

 

【以下ネタバレ感想】

続きを読む